日本における歴史や経緯
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包茎治療の歴史
現在では当たり前のように包茎治療が行われていて、専門性の高い美容クリニックが全国展開し毎日数百人の男性が手術を受けています。
では、そんな包茎治療はいつから始り、現在の最先端技術が導入されるようになるまでにどのような過程があったのか?
このページでは包茎治療の歴史を紹介します。
割礼(割愛)を遡れば歴史は非常に古い
割礼(割愛)とは使い様々な意味を持った言葉ですが、包茎治療における割愛とは主に、キリスト教やユダヤ教で行われる、宗教的な理由により幼少期に包皮の先端部分を切り落として亀頭を露出させてしまう処置の事です。
世界的に見れば大人の包茎治療よりも、0歳~3歳までの乳幼児が行う「割礼」の方が圧倒的に歴史が古いです。
現在の包茎治療は、衛生面や見栄え改善が主な目的ですが、宗教的割礼の歴史は紀元前にまで遡っていて、明確な目的ははっきりしていません。
実用面を考えた事というよりは、それぞれの民族が独自の衣装を着たり、耳に大きな穴を開けたり刺青を入れるなどといった、風習の一種とされています。
有名な話ではイエス・キリストも割愛を行っていて、キリスト教の正教会では1月14日を主の割礼祭として祝う風習が現在もあります。
更に古くから割愛は行われていて、エジプトミイラの多くも割愛された形跡があるようです。
現在でも宗教的な理由から幼少期に割愛をすることはあり、国内でも宗教的理由から子供の割愛が行われることがあります。
割礼の方法
割礼の方法は至ってシンプルで、ハサミなどを利用して子供のペニスの包皮を引っ張り、適度の長さで切り落とします。
もちろん子供でもペニスは非常に繊細な物で、割礼は専門医が必ず行っており、親が勝手に施術する事はできません。
また、子供はまだ麻酔に耐えられない身体なので、割礼は基本的に麻酔なしで行います。
こうした影響から、現代でいう小学生に上がったような年齢などではなく、もっと早い幼少期に割礼を行っているようです。
アメリカにおける包茎手術の歴史
先進国の中ではアメリカが割礼(割愛)に積極的な国として知られています。
元々クリスチャン(キリスト教徒)が多い国ではありますが、宗教的な理由というよりは当時自慰行為をする事が良くない行為とされていて、子供に自慰行為をさせない為に思春期の男子に包茎手術を行う動きが19世紀末から盛んに行われるようになりました。
その後、第二次世界大戦後には病気(性感染症・陰茎ガン)の予防になるとされて、健康的理由から包茎治療が行われています。
日本における包茎手術の歴史
アメリカをはじめ海外の影響もあり、衛生面や病気リスクを理由に病院で包茎手術が行われるようになりました。
現在でも引き継がれているように、国民健康保険では生活に支障が出る真性包茎とカントン包茎の場合に限り手術可能です。
当時は「恥ずかしいから」という理由ではなく、性行為が困難だったり衛生的にどうしようもない状況だから、という理由で治療が行われてきました昔も今も日本人の包茎の割合は大して変わらず、大半が仮性包茎で、手術を受ける人は極少数でした。
「恥ずかしさ」由来での施術は歴史が浅い
近年では機能的障害や宗教的理由ではなく「恥ずかしい」「男らしくありたい」という願望由来の理由から手術を受ける人が増えてきました。
衛生的には毎日洗えば大きな問題はない仮性包茎でも大人になってから包茎手術を受けるなど、より自由診療寄りの手術が多くなりました。
美容手術としての歴史は比較的浅く、業界大手の上野クリニックでも創業は1998年で現在まだ26年の歴史しかありません。
美容クリニックによる自費治療が活発になってきたのは1980年代のバブル前後からです。
この時期には、俗にいうエロ本やアダルトビデオが急拡大し、性に対してオープンになってきた時代でもあります。
それまでは受身だけだった女性も性に対して積極的になり、包茎への嫌悪感を表面に出すようになりました。
徐々に広がり今日における「包茎=モテない」の方程式を完成させてしまったのです。
もう少し歴史を掘り下げると、1972年のアメリカ映画「ディープスロート」はフェラチオを題材にしたストーリーです。
江戸時代から殿方の遊びとしてごく一部でしか浸透していなかった「女性が口で奉仕する」という行為が日本人にも認知され、一般男女もフェラチオを楽しむようになってきました。
こういったセックス文化の変化から、「包茎は不潔だから嫌だ!」といった女性の意見が目立ち始め、男性もアダルトビデオやエロ本など性をテーマにしたメディアを見て、「包茎では格好が悪い」「恥ずかしい」といった感情を持つようになったのが、現在の包茎に対する日本人の考え方の原点と言えます。
このような時代的背景もあり、自らの意思で包茎手術を受けようとしてくる人が少しずつ増えてきました。
病院での治療は気が引ける面や当時は入院を伴い費用も高かった事もあり、もっと気楽に包茎手術を受けられる環境を作ろうと包茎手術を専門にしたクリニックができはじめたのが、1980年代後半から1990年代前半です。
90年代後半にはインターネットが普及した事によって、それまで恥ずかしい内容で他人には相談しづらい包茎の悩みや情報をネットで簡単に調べられるようになりました。
その結果、「包茎手術は従来程痛くない」「日帰り手術も可能」といった情報が広まっていき、一気に全国に浸透するようになりました。
多数の包茎専門クリニックが誕生したことでサービス競争も活発になり、少しでも痛みを緩和させる無痛麻酔や裏筋の性感帯を残すVカット法などが誕生しましたし、近年では切らない包茎手術も注目を集めるようになってきました。
近年の子供の包茎治療
このような流れから、親の意向で小学生や中学生が将来を見据えて包茎治療を受けるケースが増えました。
小学生くらいまでの子供は、部分麻酔ができない場合があり、手術をする人は幼稚園~小学校低学年を中心に麻酔なしで行います。
亀頭が炎症を起こすなど、緊急性を要する場合にのみ、全身麻酔などを併用して包茎手術をすることもありますが、基本的には子供の包茎治療は小児泌尿器科が中心で行われています。
子供の場合は、自然に亀頭と包皮が剥離していく事もできる時期ですので、皮を剥くための指導や病院で治療を繰り返しながら剥いていく事も可能です。
子供の場合は基本的には真性包茎になるので、泌尿器科に行けば保険診療できる範囲も大きいです。
最近では、子供の治療では手術は極力回避して自然治療の手伝いやアドバイスをしている病院が多いようです。
現在の技術は成熟レベル
創業20年弱の上野クリニックが最大手として君臨していることからもわかる通り、包茎手術はここ20年~25年で急速に普及したジャンルです。
20年以上の歳月で手術の種類やアフターフォローも充実し、低価格かつ高品質で治療することが可能になりました。
技術面の進歩は現在のレベルで頭打ちという見解もあり、現在主流になっている方法は長年の研究結果と経験により成熟した治療法と考えてよいでしょう。
技術的には最高レベルまで磨かれた包茎治療ですが、業界に残された課題はイメージUPではないでしょうか。
これだけ素晴らしい手術が可能になった現在でも、患者側のどこか後ろめたい気持ちや仕上がりに対する不安が拭いきれていません。
将来的に包茎治療に対する世論が改善されれば、さらに治療数が増えていくことでしょう。